ペイロールカードとは
「給与の振込先」機能を持ったカードです。
金融機関の口座が不要となる、
新しい給与の支払い方式として
アメリカなどでは既に普及が始まっています。
ペイロールカードについて
多種カードと比較しながら、
詳しく見ていきたいと思います。
ペイロールカードとは何?現行カードと比べて簡潔に知ろう!

ペイロールカードとは、冒頭で述べた通り、
「給与の振込先」機能を持ったカードです。
カードというと、一般的に
クレジットカードが思い浮かぶかもしれません。
クレジットカードは、
現金の代わりにいったん支払い、
後日口座から引き落とされる機能を持つカードです。
他にもキャッシュカードもありますよね。
自分の銀行口座から預金を引き出すものです。
どちらのカードにしても、
現在一般的とされているカードは
「“口座”がありきが前提」でした。

あー、確かに。
口座情報入力してくださいって全部あったなぁ。
対してペイロールカードとは、英語でpayroll。
「給与支払い簿」を意味する英単語を語源です。
カード自体が口座も兼ねている、と言えるものとなります。
まだまだ日本では言葉すら
普及してはいないのが現状なので、
カードと口座が一体化していることに、
違和感を覚える方も少なくないです。
2021年9月にデジタル庁が設立され、
来る(来ている)デジタル化の波に向け
様々な整理を国を上げて進めていく形をとっていますが、
その中の一つが「給与のデジタル支払い」です。
電子マネーの急速な普及により
給与のデジタル払い実現へ向けた要望も様々上がっています。
ペイロールカードは果たして
「給与デジタル払い」の主流となるのでしょうか?
ペイロールカードのメリット・デメリットって何ですか?

日本は2016年時点の調査で諸外国に比べ、
キャッシュレス化が大幅に遅れているという結果が出ています。
それに追い打ちをかけるように少子高齢化が進む日本。
外国人労働者受け入れの議論は
現在も賛否はあれどいずれは
受け入れは要検討点であると考えられます。
そこで浮き上がるのがキャッシュレス化の差。
特に外国人労働者は
銀行口座開設のハードルが高いことからも
口座開設不要なペイロールカードに
国家としても注目せざるを得ないという背景があります。
つまりは外国人労働者を受け入れるために
ペイロールカードは大きなメリットがある、
という事ができますね。
そのほか、現金引き出しなど
手間も省けますので手軽に使える、という意味では
現在普及が急速拡大している各種電子マネーと
同じ感覚で使用できるものと言えるでしょう。
また家計簿にいちいち記載する手間も省け、
スマホアプリなどで一元管理が可能、
お金の出入りの管理は非常に楽になるメリットが挙げられます。

管理が一元化できると手間が本当なくなると思う。
デメリットとしては、
運営が銀行などの認可性ではなく
現時点では登録制の業者であることです。
万が一破綻した際に
資産の保全性が不透明であることとなります。

便利だけど、貯金がなくなっちゃう
可能性もあるってことなんだねー。
ほかの懸念としての意見では、
外国人労働者の受け入れ推進を目的である場合、
疑問点を感じる日本人がいる可能性があることです。
ポジティブな肯定派もいれば、
肯定的でない意見が出てしまう恐れがあることも、
デメリットと言えるかもしれません。
更には、不正アクセスへの懸念点。
財産盗難なども起こる可能性があり、
セキュリティ面でも課題は残されているのが現状です。
ペイロールカードは今後どうなる?日本の動きや状況も分析!

便利な反面、
様々なハードルが立ちはだかるペイロールカード。
日本での実現のためには、
そのハードルを乗り越えることが重要事項と言えます。
〇予想1:マイナンバーと紐づけもありそう。
代一歩としてデジタル庁の創設が実施されました。
その他政府が普及を強力に推進している
「マイナンバーカード」においても
金融機関の口座との紐付けが計画。
いずれはペイロールカードとの紐付けへと
繋がっていく可能性は十分に考えられます。
〇予想2:労働基準法第24条、解釈の議論。
そして給与のデジタル支払いに向け
大きく立ちはだかる「労働基準法第24条」。
この中では給与は「通貨で払う」と規定され、
デジタル払いでは通貨に当たらないため
違法とみなされるというのが現状の解釈ながら、
「賃金支払いの規制緩和」により
普及を目指すべく議論が重ねられている最中です。
ただ問題としては、
現在給与支払いの大半を担う
銀行を介さない環境となるため、
銀行としては手数料収入が無くなることとなります。
各種金融機関から
政府への働きかけが強まることで
デジタル払い、ペイロールカード普及への
進展が鈍くなってしまうことも考えられます。
何れにせよ、時代の流れに乗らなければ
生き残れないのは確かであり、
デジタル支払いを銀行業でも解禁する
大規模な規制緩和が近いうちに到来する可能性は十分考えられます。
まとめ
今回はペイロールカードについて見ていきました。
- ペイロールカードとは「給与の振込先」機能を持ったカード。
- メリットは、外国人の労働者もスムーズな支払いが実現できそう!お金の管理が楽になりそう!
- デメリットは、破綻したとき資産が戻らないかも?!セキュリティー面も要検討!
- 日本でも少しずつ広がっていくかも。
様々な「〇〇ペイ」が世に溢れている昨今。
もはや現金を持ち歩く時代ではなくなっていると感じますね。
スマホ一つで支払いができる現代、
スマホをリーダーにかざして給与を受け取る、
なんて時代の到来も間近なのかもしれませんね。