タクシーのメーター運賃の計算方法が変化しそうだと最近話題になっています。
平日や金曜日の夜間、週末など需要に応じて運賃を変動させる制度や、タクシーに備え付けられているメーターに代わり、衛星利用測位システム(GPS)を使って走った距離を計算して運賃を決める仕組みなど、タクシー業界にも変化が起こり始めています。
中でも注目していきたいのは、メーター計算がGPS測定になるという点。
従来のタクシーに備わっているメーターでは、タイヤが動いた距離を元に計算されていますが、GPS測定では、衛生を通して動いた分の距離を計算するため、位置情報がちゃんと取得できているのか、正しく計算されるか不安を感じている方もいらっしゃる様です。
現在進行形で、GPS測定で金額算出を行っているアプリを利用し勤務されている方にお伺いした話では、金額にあまり違和感を感じないということでした。(2021.5.10時点)
どういったことなのか、もう少し話を伺ってみました。
メーターとGPSで運賃にあまり違和感が感じない理由とは?
今回話を伺ったドライバーさんは、東京都23区内の会社に勤めている元タクシードライバーで、現在はGPS測定機能のあるアプリでドライバーさんとして仕事をしています。
そのドライバーさんが考えるメーターとGPSで最後に算出される運賃に違和感を感じない大きな理由は、「同じ距離・同じ乗車時間であれば、結果的に東京(23区武)エリアの料金を元に事前に料金を計算してみても、ほとんど(利用した分の料金)結果が同じくらいになるから。」ということだそうです。(交通事情(渋滞や迂回)やアプリ毎の料金設定によって料金結果は、お察しの通り異なることもあります。)
この理由が意味することとしては、GPSの位置情報がズレている乗車があった場合、料金にかなりの差が生まれるはずだから、という意味合いだそうです。現時点でドライバーさんが行った全ての乗車では、そういったことはなく乗車中のアプリ障害を経験したことはないということでした。
筆者としては、アプリも機械ではあるので、今後100%乗車中の料金計算において障害が発生しないとは言い切れないのではないかと考えています。
しかし、このような不測の事態をアプリの提供側でも想定しているのではないかと考えいます。
そのため万が一、乗車中に障害が発生し料金計算に問題が発生した場合でも、障害パターンに応じて、計算を自動で切り替えるシステム機能を用意しているのではないか、加えて、現状不十分だったとしても、現在の運用状況をみてアップデートを常におこなっていくのではないかと考えています。
また、アプリ内で不測の事態に対応できなかった場合のサポートがしっかりと対応してくれるのであれば、GPS測定による料金計算は、とても便利な機能だといえるでしょう。
現にメリットとして、決済が完全にアプリ内で完結できることや、あまり行かない土地でも、目的地を指定しておけばドライバーさんの方でナビに従い迷うことなく送ることができるので、利用者もドライバーもお互いにストレスを減らすことが出来ているようです。
今の料金計算の基準はどうなっているのか?
現在のタクシー料金やGPS測定での料金計算についても伺ってみました。(2021.3月時点)
【タクシー料金(特別区・武三地区の基本イメージ):普通車B対応】
▼(1)、(2)同時起動
(1)距離制運賃
初乗車賃…410円/1.052㎞、加算運賃…80円/239m
(2)時間距離併用制
80円/1分30秒
▼時間制運賃
初乗運賃…4,650円/1時間、加算運賃…2,120円/30分
【GPS測定の配車アプリ(例:Uberプレミアム)】
初乗運賃…823円、加算運賃…330円/約1㎞、時間運賃…67円/1分
まとめ
今回お話を伺ってみて、現状、衛星利用測位システム(GPS)の配車アプリでの運賃に対する不安は少し減りました。もちろん、不測の事態はどんなことでも常に付き物だと思いますが…。
アプリでタクシーを呼ぶ機会もここ数年でかなり多くなったと思います。
今後、アプリでのタクシー利用の浸透が進めば、近い未来、タクシーからメーターがなくなることも十分に考えられます。
いずれにしても、現在の利用状況を分析しアップデートを重ねて、精度の高いアプリにブラッシュアップしてもらい、多くの方にとってタクシー利用が便利になれば嬉しいなと思いました。